2015年06月15日

6月15日の記事

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少し思い出話をしたい。

市長在職中、しかも県市で開催する世界リゾート博の

開催日が迫っていた。

博覧会関連道路の整備も急がれていた。

和歌山市が担当する大きな道路の拡幅工事の

タイムリミットも迫っていたのである。

計画線上に本久寺という寺があり、

寺を分断せねばならなかったが寺の総代会で

断じて反対の姿勢を崩してもらえなかった。

やむを得ず反対の急先鋒になっている人を訪ねた。

2時間ほど怒鳴られ続けた。

僕はひたすら頭を下げ続けるだけ。

不意に頭を上げる言葉を投げつけられた。

「もしここで同意し寺を本堂と墓地に分断されたなら、

将来誰かの法事が営まれ、墓参りをしようと思い

道路を渡りかけたところで車に跳ねられたら

ご先祖に申し訳ないではないか!」

僕は頑固一徹のその一言に敏感に反応したのである。

「誠に申し訳ありませんが、人の生き死には

人智を超えたところにあります。

私でも今日この家から足を一歩道路へ踏み出した途端、

車に跳ねられ死ぬかも知れないのです」

先方の目を睨み付けるように発した僕の一言が相手の心を打った。

「なるほど〜そう言われりゃその通りだな」

話は決まった。やっと同意してくれたのである。

昨日も所用があり車で通りかかった時、

その場面が目に浮かび胸が熱くなった。

市内を走るといろいろな思い出がダイヤモンドのように

輝いている。

僕の心の財産である!

ぺペンペンペン

(読者の皆さん、ありがとう) 

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Posted by           at 06:18│Comments(0)
 
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