2014年07月11日

[旅田卓宗のたそがれ日記](7月11日・ちょっとしたこと)

人の心を決めるのは案外ちょっとしたことで決まる。

新吉宗劇場では某劇団が公演中だった。

毎日観劇に来て下さる88歳のご婦人がいた。

千秋楽が終わった。

ご婦人は役者さん達を見送ってあげようと残っていた。

待つこと3時間、劇団員は大勢の若い女性ファンに見送られて去っていった。

喫茶店の片隅にうずくまるように座り見送ろうとしている御高齢のご婦人に気付く役者は誰もいなかった。

ご婦人は皆勤賞だった。

1日も休まず劇場に足を運び続けてくれたのである。

にも関わらず誰も御高齢のご婦人にお礼の一言も言わず、若い女性達のファンに、にこやかに笑い手を振りながら去って行った。

と、その時だった。

今正に立ち去ろうとするタクシーの窓からスーッと手を振り上げ、ご婦人に声をかけた人がいた。

「毎日応援の為に来て下さってありがとうございました」

座長のお母さんだった。

一瞬、御高齢のご婦人の目から涙がこぼれ落ちたという。

御婦人は終世変わらず劇団のフアンになるだろう。

毎朝、喫茶の片隅に座り新聞を読んでいる僕にさりげなく、どら焼き一つ置いてくれる女性従業員がいる。

そのさりげなさに胸がジーンと熱くなる。

大した力になって上げたことはない。

強いて言うなら喫茶鈴蘭や劇場のバイトを探していたので、たまたまブログのお友達だった彼女に声をかけただけだった。

結局彼女は劇場の職員として働いてくれている。

助かっているのは僕の方だ。

しかし彼女は僕が紹介した劇場のバイトを心から喜んでくれているそうだ。

彼女にとっての細やかな感謝の気持ちが実はどら焼き一個なのである。

たったどら焼き一つでも、どれほど元気付けられるか知れない。

ありがとう。

ぺペンペンペン

(読者の皆さん、ありがとう)

(一度大衆演劇をご観劇下さい。支配人 旅田卓宗)
大衆演劇 和歌山新吉宗劇場 公式サイト
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和歌山市に住む元和歌山市長の旅田卓宗です。

選挙に当選したり落選したり、借金地獄に落ち込んだり病気になったり、失恋も数知れず経験したり。
あげくは逮捕され刑務所生活も経験しました。

正に人生浮いたり沈んだり。波瀾万丈の人生を歩んで来ました。

何の力もない私ですが、お役になれる事があれば、何でも、ご相談頂ければ幸いです。毎日喫茶『鈴蘭』にいますから。

予め以下の携帯電話に御連絡下さればありがたいです。
私の携帯電話番号は07052684040です。

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