2014年05月04日

[旅田卓宗のたそがれ日記](5月3日・覚悟)

昨年3月の初めバッタリ中学生時代の同級生と出会った。

僕の刑務所からの出所を心から喜んでくれた。

「タクやんが出所するのを待ってたんや!早速同窓会をやろうか?」

彼は僕の出所祝を同窓会という形で仕様と提案してくれたのである。

ところが暫くしてから僕は前立腺肥大手術の為に入院せねばならなくなった。

「タクやん、40人〜50人は出席してくれるようになったよ」

嬉しそうに入院中の僕に電話をくれた彼の次の言葉に思わず絶句した。

「ところが俺は出席できやんかも知れんのや」

「一体どうして?」

「実は俺、先日胃ガンと肺ガンの末期宣告受けたんや、もう処置の施しようがないそうや」

彼の悲痛な叫びに似たか細い声を聞いた時、話す言葉を失った。

「何を言ってるんや!今やガンは治る病気やで?」

尋ねる僕の言葉を遮るように彼は重ねて言った。

「アカンらしい。まあ〜抗ガン剤を何種類か打つ内に運良くよく効く薬に当たる場合があるらしいから暫く打ってみるけどさ、何とか同窓会には出席したいけどな〜」

以来、彼に何度か電話をかけ激励して来た。

その間、僕自身も前立腺ガンの全摘手術を受けた。

お互い生存率何年?と言われる立場になった。

僕は死と向き合う日々に暫く狼狽えた。

昨日も久しぶりに彼に電話をかけた。

いつものように明るい声が返って来た。

良い抗ガン剤に当たったのかな?と思ったが逆だった。

「いろいろ抗ガン剤試したが効果がなかった。本当はもっと強い抗ガン剤もあるらしいが副作用もきついらしい。それで結果完全に治る分けではないし、要はあと何年生きられるかの問題や!その為にきつい副作用に苦しみ家族に迷惑かけるのはごめんや。だから断ったんや」

彼の何とも潔い言葉に胸が詰まった。

確かに誰もが明日の朝、目が覚める保証はない。

「タクやん、俺、相変わらず毎週日曜日にぺタンク(鉄球を転がす競技)の大会に参加してるで!」

何と気丈な男だろうか?中学生時代はむしろひ弱い感じの男だったのに。

彼の潔さに教えられたような気になり電話を切った。

「来月同窓会するからよ、タクやんは絶対参加してくれよ、みんなタクやんと会うのを楽しみにしてるんや」

彼はそう言って電話を切った。

今年だけではなく来年も再来年も彼と一緒に同窓会をしたいものだ!

ぺペンペンペン

(読者の皆さん、ありがとう)

(一度大衆演劇をご鑑賞下さい。支配人 旅田卓宗)
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和歌山市に住む元和歌山市長の旅田卓宗です。

選挙に当選したり落選したり、借金地獄に落ち込んだり病気になったり、失恋も数知れず。
あげくは逮捕され刑務所生活も経験しました。

正に人生浮いたり沈んだり。波瀾万丈の人生を歩んで来ました。

何の力もない私ですが、お役になれる事があれば、何でも、ご相談頂ければ幸いです。毎日喫茶『鈴蘭』にいますから。

予め以下の携帯電話に御連絡下さればありがたいです。
私の携帯電話番号は07052684040です。

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[旅田卓宗のたそがれ日記](5月3日・覚悟)


Posted by           at 06:18│Comments(0)
 
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